松森みち子様(ぬくもりの家保護者会副会長)

過ごしてきた、50年

人生振り返ってみれば、ただただ夢中に我が子一久とともに過ごしてきました。生まれた時からの思い出を思い出しながら、時の流れは早いもので、あっという間の50年です。

私が3ヶ月くらいの一久をおんぶしている時、たまたま保健婦さんに会い「この子、呼び掛けに目が合わないよ」と言われました。
私は元気な子とばかり思っていたので、本当にショックを受けました。3ヶ月検診で、保健所で自閉症と言われ、聞いたこともない病名に「お母さん、1ヶ月内で何日か勉強会があるので参加してみませんか」と言われ、その場で即答しました。
それから言語訓練をしながら、名古屋の保健センターに通い「この子運動神経がすごいね。でもこの病気は、手術をしてなおる病気ではないので」と言われ、目の前が真っ暗になったことを今も忘れられません。

それからはたくさんの人たちと出会い、彼は彼なりに少しずつ成長しながらすなおで甘えん坊な子でした。東部保育園卒園後、東部小学校に入学し、小3からは養護学校へ。
言葉は出ませんでしたが、たくさんの人たちと出会い、助けられながら元気に成長し、春日井のコロニーへ32年間通い、たくさんの人たちと出会って勇気づけられました。

平成元年からはぬくもりの家にお世話になっています。自閉症独特のこだわりが強い我が子です。その都度私が困れば職員の方々のてきぱきしたアドバイスを受けながら、一日も休まず元気に通ってくれるのがなによりで、職員の方々や仲間に感謝です。

今は、親元から離れてぬくもりの郷のグループホームの仲間とともに、職員の皆様にお世話になっています。私たち家族とは土曜日に元気で会えるのを楽しみにし「お母さんも頑張るから一久も頑張ってね」と指折り数えながら行く姿に、一歩一歩ですが、前進し成長したなと思う次第です。
これからも、職員の方々にお世話になりながら感謝の心を忘れず、すなおなままで。今後、皆様方にご迷惑をおかけするとは思いますが、よろしくお願いいたします。