立松ひろ子様(まるくてワークス保護者会会長)

優子さんの明るい未来

ゴールデンウィーク、五月晴れのもと、立松家族六名は食欲メインの旅行で、カロリーオーバー消費の為、常滑の焼き物散歩道を散策した。
細い道、古民家のおしゃれなうつわ屋さん。心うきうき入ると、早速、高価な器を、ひょいと片手に優子さん。きゃあ〜「さわらない、さわらない、見るだけ〜」そおっと受け取り、ほっとしている私に、いたずら心たっぷりの笑み。「父と手をつないでください!」と、主人にお願いする。

優子さん、二十七才のダウン症、おとなしそうでおとなしくない、いたずら大好きお姉さん。おちついた店内の雰囲気を味わい外に出る。坂道や石段登る後ろ姿に、しっかり歩いて、足腰鍛えて疲れてください!と念ずる。
登窯、どかん坂、木立の緑、軽い疲労を感じて高台に着く。見渡せば、煙突のある風景と、爽やかな風を受け「優子さん、見てごらん!海だよ!」振り返ると、疲労か、解放感からか、ベンチでトドのように寝そべっている…唖然。二十七才の女性なのですが…。
「こら、寝るな!」「優子は自由すぎるなあ、ヤバイだろ」と兄弟の声。一事が万事、いろんなことを想定して、目くばせするが、あなどれない…。

本質的なところでは、緩衝的役割で皆の心を和ませてくれているのですが。楽しくもあるが、めんどくさい時もある。自由すぎるは優子さんのキャラなので、そこはその都度対処して、経験値としてもらう。優子さんの良いところは、あいさつと笑顔、自分のやりたいことが明確で、ちゃんと自分の居場所を確保する。

しかし、それだけでは、家族や周りの迷惑となりかねない。私は優子さんの隣で、支援を受けるばかりでなく、助けあう心をもって、協調しあえるよう、代弁や相談からの態度や言葉で、点を線にして、思いやりを育んで、より楽しい人生を送ってもらおうと思う。
そして、それは、私が優子さんに導かれ、人生を学ばされているということだな。やはり、恐るべし優子さん。

追記
まるくてワークスでの支援計画面談、ありがたいことでございます。ごちゃごちゃしている頭の中、少しでも整理して、立松優子の内面に近づいていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。